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Daily Life
サイト時代、1周年記念企画の一環として公開していたお題です。
日常生活を題材にした10タイトル。
Precious Things のキャラ達の、らぶでえっちな日常を垣間見れるかも?
(注)エロ要素(

)と、本編についての多少のネタバレを含みます。
1.目覚まし時計(太陽×柚月)
1
2 
2.ハブラシ(幸太郎×佐和子)
1
2
3 
3.フライパン(幸太郎×佐和子)
1 24.定期入れ(太陽×柚月)
15.レシート(直人×美桜)
16.ペットボトル(翼×美穂)
1 2 
7.携帯電話(翼×美穂)
1 
8.ビニール傘(太陽×柚月)
19.リモコン(幸太郎×佐和子)
1
210.枕(翼×美穂)
1
2


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2016年05月13日 Daily Life トラックバック:- コメント:0
目覚まし時計 =1=
「柚月、朝だよ」
枕元で、大好きな先生の声が囁く。
朝にはすごく弱くて、ホントはまだまだ寝ていたいって思う。
でも、こんなに優しい声で起こされたら、目覚めずにはいられない。
あたしは、声の方へそっと手を伸ばして……。
カチッ。
囁き続ける目覚ましのスイッチを切った。
それから、大きく欠伸をひとつ。
「おはよ、先生」
あたしを起こしてくれた、赤い目覚ましに軽くキス。
朝が苦手なあたしのために、先生がくれた。
ベルの代わりに先生の声が録音された目覚まし。
時間になると、「柚月、朝だよ」って囁いてくれる。
正直、これ貰った時には、あまりにもベタな演出に思わず笑えた。
先生が、真面目な顔してそれを録音している時のことを想像したら可笑しくて。
でも、こういうものを贈られたりするところが、あたし達ってらぶらぶだなって思った。
あたしも、先生の心遣いみたいなものが嬉しかったし。
あたしは、うつぶせになってボタンを操作すると、もう1度先生の声を聞いてみた。
柚月、朝だよ。柚月、朝だよ。柚月、朝だよ……。
機械越しだからか、いつもと少しだけトーンが変わってて、なんだか「アノ時」の声みたい。
先生は、イキそうになると、掠れた声であたしを呼ぶのが癖だ。
そして、あたしは先生のそんな声をとても愛しく思ったりする。
「そんなに僕の声が好き、柚月?」
不意に背中から抱きしめらる。
耳元に感じた甘い吐息がくすぐったくて、思わず首を竦めた。
「珍しいね、僕より早くお目覚めなんて」
先生は、笑った声で言いながらうなじに口づけてくる。
「……先生の声で起こされたからかな、いつもよりすっきり目が覚めたの」
「それは良かった。家に持って帰って使ってくれると嬉しい。柚月の寝起きも少しは良くなるんじゃない?」
それから、でも僕は朝に弱い柚月の怠惰な寝姿も好きだけどね、と意地悪を言う。
「えー、あたしの寝起きってそんなにだらしない?」
いくら寝起きでも、好きな人にはやっぱり可愛く思われたい。
そう尋ねたあたしに、先生はちょっと苦笑した。
「だらしない? それは、ちょっと違うかな。しどけなくて色っぽくて、朝からそそられるよって意味」
指先が背骨に沿って上下する。
「んん、…くすぐったい……」
「さっきの問にまだ答えてないよ。ねえ、僕の声が好き?」
「……好き……」
「僕も柚月の声が好きだよ。特に、君の甘えた声や啼き声は、僕の心を最高に擽ってくれる」
顎を支えて上向かされ、すかさず唇を奪われた。
すぐに舌が入ってくる、朝なのに深くて熱いキス。
「どんな風に僕の声が好きなのか言ってごらん」
「わかんない……でも、先生の声を聞くと胸がきゅんとするの」
「ふぅん、それから?」
「お臍のもっと下の辺りがじぃんとしちゃう……」
あたしの答えに、先生はくすりと小さく笑う。
「今も?」
「うん……今も」
背中から回した両手で、胸のふくらみをゆっくりと揉まれる。
時折、指先が先端の蕾を掠めるように触れる。
「はぁ、ん……」
「だったら、ずっと囁いていてあげようか、こうやって」
ふっ、と息が吹きかけられる。
それから、耳に流れ込んでくる「あ・い・し・て・る」という言葉。
「ひぁ…」
思わず仰け反った喉。
首筋に落ちるキス。
今度は少し強く、ちゅっと音がするくらいに。
「あぁん、ダメ……ゾクゾクしちゃう」
「いいよ、もっともっと感じて」
先生の手が、お尻の方から脚の間に入ってくる。
腿の内側を撫で、片脚を少し持ち上げる。
「このまま挿れてしまおうか……?」
言いながら、脚を交差させて絡めるみたいにする。
お尻の辺りに、先生の硬くなったモノをはっきりと感じてしまった。
「えぇ……まだこんな時間なのに?」
「そう言う君だって」
先生が指先で秘裂をなぞると、くちゅくちゅと音がする。
ちょっと恥ずかしいけど、やっぱりあたしもしたかったから、もうすごく濡れてた。
「ぁふ……」
「朝からこんなになってて、いやらしい身体」
泉の入り口の辺りを、焦らすように触れてくる。
耳元では、あたしの顔が赤くなるようなことを色々と囁きながら。
「もぉ、そんなえっちなこと言っちゃヤダ」
「そういうのが好きなくせに」
「いやぁん……」
あたしは思わず枕に顔を埋めた。
窓から、カーテン越しの朝の陽光。
こんな時間にこんなコト……なんだかとっても淫らな感じ。
「僕が欲しいのなら、ちゃんとそう言わなきゃダメ」
「んぅん、意地悪しないで」
「これは意地悪じゃないの、僕だって、君の声を聞きたい」
またそうやって……あたしがそれを口にしないではいられないようなことを言う。
先生は、あたしに恥ずかしいことをさせたり言わせたりするのがすごく上手い。
毎回毎回、それに乗せられちゃうあたしもあたしだ。
「あぁん、もう……先生の、欲しい」
「僕の、何?」
あたしがその名前を口に出すと、先生はくくっと小さい含み笑いを洩らした。
「ホント、最高だよね……柚月の可愛い口がえっちなことを言うの」
それから、蜜を溢れさせたあたしの泉にソレがあてがわれる。
ぬぷり、と音をさせて、あたしのソコは易々と先生を飲み込む。
「くふぅん……」
挿入の始まりは背中が粟立ちそうになる。
だって、すごく気持ちがイイ。
あたしのアソコと先生のアレって、絶対に相性抜群だと思う。
「柚月……」
囁いた先生が、ぎゅっとあたしを抱き寄せる。
あたしの背中は、先生の胸にすっぽりと填まってしまう。
触れ合った肌から、先生の鼓動までが伝わってくる。
「ああ、イイ……君の中で蕩けてしまいそうだよ」
「んん、…あたしも……」
先生は、あたしを背中から抱きしめて小さく腰を揺らす。
2人とも、横たわったままぴったりと寄り添っているから、先生も激しく動くことができない。
でも、その分、深く入ってあたしの最奥を先端で捏ねるみたいにしてくる。
そのじわじわとした快感が、ものすごく心地良い。
「好きだよ、柚月」
「ひゃ、……っ」
先生の唇が耳元を掠める。
ぞくっとするような震えが、そのままお腹の辺りにまで伝わってきた。
「ふふ……本当に感じてるんだ、僕の声だけで」
こんなの変だって自分でも思った。
でも、今日の先生の声は本当に官能的な音楽みたい。
あたしの心の弦にビンビンと触れてくる。
確かに耳は弱いけれど、それはいつもなら快感というよりもどちらかと言えばくすぐったい感じ。
なのに、今朝は……五感とは別の感じるところを直接愛撫されているような。
つづく


2016年05月13日 Daily Life トラックバック:0 コメント:0
目覚まし時計 =2=
「ヤダ、ヤダ、…せんせ、……あたし、おかしくなっちゃう」
あたしは少し怖くなって、先生の腕から逃げようとする。
でも、先生は許してくれない。
それどころか、さらに強くあたしを抱きしめて首筋に顔を埋め、艶っぽい声で囁き続ける。
「……僕は、柚月を、愛しているよ……」
「やっ、め……はぁあっ……」
囁かれる耳元と、繋がっている箇所が同じように熱い。
耳まで、濡れてしまっているんじゃないかと思うくらいだ。
「そうだ、もっと……もっと、僕を締めつけて」
先生の声に合わせて、自分の中がきゅんと狭まる。
うねって、吸いついて……もう離さないとでも言うように。
囚われた先生の、切なげな吐息が耳元に落ちる。
その熱く乱れた息遣いが、あたしをまた興奮させる。
「先生、あたし、イイの……すごく……」
「ああ……僕もだ……」
先生が、あたしの身体の前で腕を交差させる。
あたしは、その腕に自分の手を添えて抱きしめ返した。
お互いの両足が、さらに緊密に絡みつく。
ああ、もう……このまま先生に取り込まれてしまってもいい。
先生とひとつになっているときが、1番幸せ……。
「好きだ、柚月……僕の、僕だけの愛しい柚月……」
先生のモノがあたしの中でぴくぴく震える。
どちらも動いていないのに、痺れるような快感が次々に湧いてくる。
「愛してる……」
甘い囁きがひとつ落ちる度に、自分がさらに昂ぶっていくのがわかる。
「あたしも、好き……大好き、先生」
淡い快感が、ぱちぱちと弾けていく。
それはあたしの身体全体を包み、昇華させて――。
「あ、あ、あ、来る…、何? 何か来る……?」
下半身だけがどこかへ流れていくような感覚だった。
波打ち際に立って、波が引いていくときに足の下の砂が浚われるような、そんな感じ。
腰の辺りから背中を這い上がってくる痺れ。
知らないうちに、身体が小刻みに震えていた。
「大丈夫」
先生が、小さい子供をあやすように言って、旋毛にキスしてくれる。
いつもはそれだけで穏やかな気分になれる。
けれど、今は。
「あ、や……すご、…これ、何? ……はぁぁあっ」
呼吸すらもままならない。
小さな電流が身体の中を次々と駆け抜けていく。
辛ささえ感じるほどの快感の波に襲われる。
溺れる寸前のもがきと、そこから生まれる恍惚はいつもとなり合わせ。
「はぁ、はぁ、…ダメ、も……ダメ」
決して激しいものではなく、けれど絶え間なく襲ってくる快感が焦れったくて耐え切れない。
今にも、自分の中からなにかが噴き出してしまいそうだ。
「可愛いよ、柚月……」
そう囁いた先生の掠れた声がトドメだった。
「う、うぁ、……あぁあ、先生ぇっ!」
あたしは、先生の腕の中でぶるぶると痙攣した。
一気に高みまで連れて行かれるのとは違うのに、形容し難いような絶頂が長く続いた。
……最初から最後までイキっぱなし、みたいな不思議な感覚だった。
「疲れたって顔してる」
しばらくして、あたしが少し落ち着いたのがわかると、先生が頬に触れてきた。
「……だって、ホントに疲れたもん。変な感じだった、あんなの初めて。気が変になるかと思った」
「そんなに良かった?」
「うん……」
先生は微笑んで、あたしの髪を愛しげに撫でた。
「僕も良かったよ」
「動いてないのに?」
先生は、穏やかな笑顔で頷いた。
「不思議だよね。ただ静かに抱き合っているだけで、僕と君は繋がっているんだと思うだけで充分に満たされた。そうしたら、身体の奥から自然と快美感が湧き上がってきた」
ああ……先生もそうだったんだ……。
あたしはちょっと嬉しくなった。
「君となら、ああいう静かな交わりも可能なんだ。上手く言えないけど……身体だけじゃなく、精神まで満たされるようなね……愛し合う意義みたいなものを感じた」
愛し合う意義。
先生の言っている意味はとても良くわかる。
あたしにとって、先生と抱き合うということはただ肉欲を満たすだけのものじゃない。
誰かに触れて、触れられて、そしてひとつになること。
誰かの愛を全身のありとあらゆる感覚と器官を使って感じること。
自分の愛している人に自分も愛されていると実感すること。
それらがあたしの心に安らぎを与えてくれる。
あたしはそれを、先生と愛し合うようになって知った。
「本当は、毎朝こうして僕が君を起こしてあげたいけどね」
「お目覚めのキスで? ふふ、なんだか眠り姫みたい」
「相変わらず乙女チックなことを言うね、君は」
「だって、王子様のキスで目覚めるのはお約束でしょ」
先生は、笑いながらあたしの鼻の頭にちゅっとする。
それから、いかにも愛しげな様子であたしをぎゅうっと抱きしめた。
「王子様はお姫様をお城に連れ帰って幸せに暮らしましたとさ、か……ああ、僕も早くそんな日が来れば良いのにと願うよ」
君は僕のものだと、他人に向かって堂々と語れる日がね、と先生は言う。
「ねえ、先生……それってまだまだ先かな」
「そんなことはないよ、きっとそう遠くはない未来。そうでなきゃ、僕の方が持たない」
「持たないって?」
「君がどんどん綺麗になるから心配なんだよ。その心配がいつか度を超えて、僕が本当に君を監禁してしまったりしないうちに、名実ともに僕のものにしないとねってこと」
変なの、一体何を心配することがあるんだろう。
あたしはもう、心も身体も先生のものなのに。
そして、そのことは生涯変わりようがない自信だってあるのに。
「あたしが好きなのは先生だけだよ、これからもずぅっと」
「ああ、信じているよ」
「本当だよ、いつまでも一緒にいたいの」
「わかってる」
あたしたちは見つめ合い、それから長い長いキスを交わした。
毎朝、目覚し時計の声じゃなくて、生身の先生の囁きで目が覚めたらどんなに素敵だろう。
先生が、あたし専属の目覚ましになってくれたら。
それとも、今のうちから早起きができるようになっておこうかな。
そのうち、あたしが先生を起こしてあげる。
あなた、もう朝ですよ、起きてください。早くしないとお仕事に遅れますよって。
いつまでも朝に弱いまんまじゃ、良い奥さんにはなれないもんね。
ね、先生?
= fin =


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